2025年7月、京都市内において一般社団法人日本セルフケア推進協議会(JSPA)の業務執行理事である川上浩司先生(京都大学大学院医学研究科)、中村安秀先生(公益社団法人日本WHO協会 理事長/大阪大学 名誉教授)、理事の細谷辰之先生(日本医師会総合政策研究機構 主席研究員)の3名が集まり、「日本型セルフケア」の概念と、セルフケアを取り巻く社会課題とJSPAとしての次の一手について意見交換を行いました。
日本型セルフケアとは
議論の起点となったのは、セルフケアを「ワンヘルス」や「プラネタリーヘルス」と連動させ、個人の行動変容を地球環境や社会システムと結び付けて考えるという視座です。健康管理を個人任せにせず、暮らしと環境の双方をケアする――これが「日本型セルフケア」の核となる方向性として共有されました。
専門職が伴走するセルフケア体制
セルフケアを社会に根付かせるには、医師だけでなく、リハビリ専門職や薬剤師など多職種が対等に関わる“伴走型”支援が不可欠であるとの指摘がありました。
JSPAとしては、医療職の役割を再定義し、市民が主体的に健康行動を継続できる仕組みづくりを推進してまいります。
危機管理まで視野に入れたセルフケア
災害やパンデミック時における「受援力」の欠如、日本での下水疫学についてなど、危機管理の観点も話題に上りました。
これらはセルフケアと公衆衛生をつなぐ実践例として、今後の提言やアクションへの一つとして検討されることでしょう。
若手や女性・学際ネットワークの重要性
また、お三方は「学際的な垣根の低さを持つ若手や、女性の参画の力が、セルフケア推進の鍵になる」との考えで一致しました。
JSPAも、次世代研究者が主体となるフォーラムやアイデアソンを企画など、多様な専門性と性別や年代を横断する場づくりにも取り組んでまいります。
おわりに
今回の意見交換では、「日本型セルフケア」を単なる健康習慣にとどめず、地球規模の課題解決や危機管理と結び付ける意識が共有されました。
JSPAは引き続き、多職種・多世代・多分野が交差するプラットフォームとして、セルフケアが広く実践される社会の実現を目指してまいります。
参加者の皆様